LRC Advanced Course Syllabus

ゼミナール

科目名 Advanced Seminar 10 東アジアにおける人文学
講師名 李 成市(早稲田大学名誉教授)
年度 2026年
学期 通年
曜日 金曜日
時間 14時50分~16時20分
日程 春学期:5/8,5/22,6/12,(補講日:6/26)
夏学期:7/10,7/31,8/28,9/11,(補講日:9/18)
秋学期:10/16,11/6,11/27,(補講日:12/11)
冬学期:1/8,1/22,2/12,2/26,(補講日:3/5)

講義概要

 私の研究分野は、東アジアにおける朝鮮半島を対象とする歴史研究です。朝鮮半島の歴史は地政学的に中国大陸と日本列島の歴史的展開を視野に収めなければならず、いわゆる一国史では捉えきれないという困難さと面白さがあります。私は幸運なことに、戦後日本における歴史研究の絶頂期に、外国史として朝鮮史を学び始めましたが、このような研究の「現場」から、皆さんのゼミ論文作成をサポートしたいと考えています。
 多様な学術分野の中でも、広い意味で人間学ともいうべき人文学は、個および集団としての人間と人間の行為である文化の探求を目的とします。そのような性格を帯びる人文学は、普遍性と共に、個別具体的な題材を研究対象とするがゆえに、学問研究のテーマや方法、その作業などは、研究者の生まれや育ち、実生活における環境と深い関係があると言われています。人文学の研究のテーマの選択は、最初の大きな関門であり、深い自己省察が求められます。自身にとって最も切実な研究課題を深めつつ、発表することが出発点になります。  
 本講義では人文学研究を、歴史学研究の実践に基づきながらゼミの指導を行います。
ゼミ紹介動画

受講を通して得られるもの

①人文学の方法論
②歴史学の方法論
③国際化の中の人文学、歴史学とは何か

講師紹介

李 成市の画像
李 成市
早稲田大学名誉教授

早稲田大学教授(文学学術院)を経て、現在は名誉教授。
早稲田大学文学学術院長、理事、大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 理事、朝鮮史研究会会長、(韓国)韓国木簡学会会長を歴任。
主著:『東アジアの王権と交易』(青木書店)、『古代東アジアの民族と国家』( 岩波書店)、『創られた古代』(三仁出版社、ソウル)、『東アジア文化圏の形成』(山川出版社)、『闘争の場としての古代史』(岩波書店)、編著:『植民地近代の視座 』(岩波書店)、『韓国出土木簡の世界』(雄山閣)、『岩波講座 日本歴史』(全22巻 、岩波書店)、『世界史大系 朝鮮史』( 全2巻、山川出版社)、『アジア人物史』(全12巻、集英社)等。