修了生レポート

池田 ゆかり

活動タイトル
LRCで得た「学び直し」と「師との出会い」

私は36年間、MICE 業界で国際会議の企画・運営や日本への誘致に携わってきました。
業界の発展や人材育成のために大学や自治体で講義を行う機会もありましたが、人に教える立場になればなるほど、自身の経験や知識の限界を痛感していました。コロナ禍を経て世界が不確実さを増す中、地政学、グローバリゼーション、DE&Iといった新たな潮流が私が従事する業界にも波及。自身の棚卸しを兼ねて「学び直し」をしたいという思いが芽生えたとき、LRCの存在を知りました。

2024年4月に入学してからの半年間は、学生として学ぶ喜びを心から味わいました。
私には無い知識と社会経験豊かな同級生達との尽きることのない議論、講義後の先生方との交流、東京六大学野球早慶戦観戦といった課外活動など、一つ一つが刺激に満ちていました。

秋から始まったゼミでは、自身の修了論文テーマとして「高齢者の終活を支える民間企業のあり方」に取り組みました。行き詰まるたびにゼミの担当講師である吉田徳久名誉教授が示してくださるguiding lightsを頼りに、沼の底から這い上がるという感覚。
人生のこの段階で、導いてくださる「師」と出会えたことは、思いがけない喜びでした。同じゼミ仲間との叱咤激励はいうまでもありません。

成果発表会(大隈記念講堂にて)

LRC修了後、更なる学びを目指してAdvanced Courseに進学。
そこでも、新たな挑戦の機会がありました。
ある科目で実際にある社会課題をテーマに、チームで解決策を企画提案するというものです。
成果発表会には企業の経営者も足を運んでくださいました。この経験で「シニアもまだ社会で活躍できる」事を実感しました。

2年間を通じて、私はかけがえのない師と仲間に出会い、そして「いくつになっても社会課題に敏感であること」の大切さを学びました。
それらの課題に対し、今後はLRCを通じて出会った仲間やNPO、企業を通じて自分なりの貢献ができればと考えています。

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*MICEとは、Meeting(会議)、Incentive Travel(報奨・研修旅行)、Convention(国際会議)、Exhibition/Event(展示会・イベント)の頭文字をとった造語で、多くの集客交流・経済波及効果が見込まれるビジネスイベントの総称