シラバス

専門科目群/Communication(コミュニケーション)領域

科目名 デジタル時代の情報活用~ファクトチェックとメディア・リテラシーを学ぶ~
講師名 株式会社メディアコラボ代表取締役 古田 大輔
学期 夏学期
曜日 土曜日
時間 13時~14時30分
日程 7月1日、7月8日、7月22日、7月29日(休講)、8月5日、8月26日、9月2日(オンライン)、9月9日(対面型補講)

講義概要

デジタル技術によって流通する情報量は爆発的に増えました。マスメディアによる情報寡占は終わり、情報が民主化されると同時に、偽情報・誤情報が拡散し、人々の間に分断と不信を生んでいます。この講座では、信頼性の高い情報を主体的に活用していくために必須のファクトチェックとメディア・リテラシーを学びます。

情報の真偽を検証する「ファクトチェック」には、基礎的なネット検索能力、誰でも簡単に使える検証ツールなどの知識が欠かせません。また、あふれかえる情報を逐一チェックするのは量的に不可能なため、メディア環境全般に関する知識、どのように情報を活用するべきかの態度を学んでおく必要があります。それが「メディア・リテラシー」です。

Google、Facebook、Twitter、YouTubeなどのプラットフォームやアルゴリズムの存在が世界をどう変えたのか、新しい情報環境とどのように向き合えば、各自のよりよい意思決定や行動に結びついていくのかを共に考えましょう。

受講を通して得られるもの

デジタル時代の情報生態系に関する全般的な知識
ファクトチェック
メディア・リテラシー

受講の際の注意事項

受講前に必要となる知識・準備 不要
グループワーク なし
課題 あり(毎回、短時間で答えられる簡単なアンケートをします)
その他 スマートフォンを活用したアンケートを授業中に活用します。ただし、必須ではありません。
7月29日、9月2日はオンラインでの実施となりますが、受講生の皆様は前後に日本橋キャンパスにて対面の授業が予定されているため、教室にてオンライン授業を受講することとなります。詳細は授業内にてアナウンスいたします。

各回の講義予定

テーマ
概要
第1回テーマ:情報の民主化と混乱
デジタル技術によって情報の流通量が激増し、情報は民主化しました。一方で、発生したのが偽情報・誤情報の大量拡散です。
第2回テーマ:ファクトチェック概論
情報の真偽を検証するファクトチェックについて、ルールや手法が世界でどう発展してきたのか、また、日本の現状を說明します。
第3回テーマ:ファクトチェック実践
実際に偽情報・誤情報を探し、検証しながら手法を具体的に学びます。
第4回テーマ:バイアスとメディア・リテラシー
情報が間違っているかを検証する際には、その情報が間違っているかもしれないと気づく必要があります。そのためにも必要なのがメディア・リテラシーです。
第5回テーマ:情報障害にいかに立ち向かうか
ファクトチェックとメディア・リテラシーを学んだ上で、情報の混乱の現状と対策が世界でどう進んでいるのか、日本と比較しながら学びます。
第6回(オンライン)テーマ:デジタル時代のメディアと報道
急激な情報生態系の変化にメディアと報道はどう対応しているのか。どのように情報を入手していくべきかを学びます。
第7回テーマ:Ask me anything
みなさんから寄せられた質問に答え、デジタル技術の良い面をいかに活用し、社会の不信や分断を乗りこられるか議論します。

講師紹介

古田 大輔の画像
古田 大輔
ジャーナリスト/株式会社メディアコラボ代表

福岡生まれ、早稲田大政経学部卒。朝日新聞記者、BuzzFeedJapan創刊編集長を経て独立し、ジャーナリスト/メディアコンサルタントとして活動。2020年-2022年にGoogle News Labティーチングフェローとして延べ2万人超の記者や学生らにデジタル報道セミナーを実施。2022年9月に日本ファクトチェックセンター編集長に就任。その他の主な役職として、デジタル・ジャーナリスト育成機構事務局長、ファクトチェック・イニシアティブ理事など。ニューヨーク市立大ジャーナリズムスクール News Innovation and Leadership 2021修了。