専門科目群/Social Issues(社会課題)領域
科目名 | あなたの体験を社会貢献に生かす方法論 |
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講師名 | 早稲田大学准教授 岩井雪乃 |
学期 | 秋学期 |
曜日 | 火曜日 |
時間 | 13時~14時30分 |
日程 | 10月1日、10月8日、10月22日、10月29日、11月12日、11月19日、11月26日 (補講日:12月3日) |
講義概要
社会貢献に生かしたいあなたの「体験」は、これまでの仕事を通じて得てきた専門性だけではありません。家族との生活や友人関係、そして、例えばPTA活動といった地域社会の中にもたくさんのあなたの体験があります。そこで、本講義では、まず「体験の言語化」(早稲田大学平山郁夫ボランティアセンター2016年)手法を用いて、自分の個人的な体験を語り、そこから社会課題を探す方法を学びます。社会貢献のためには、社会課題を見つける必要があるからです。
「個人的なことは社会的なこと」であり、これまでの体験から社会の多様な課題をみつけることができるはずです。そして、講義では、見つかった課題の中から、自分にとって重要な課題を焦点化していきます。さらに、グループでの議論を通じて社会の課題への理解を深めながら、社会貢献の実践への道筋を見出します。授業は毎回、参加型、対話型で行い、議論や発表を通じて、自らの考えやアイディアを深めていきます。
受講を通して得られるもの
自分の体験を自分の言葉で語る力
体験から社会の課題を見つける力
課題に対して自分ができることを計画する力
受講の際の注意事項
受講前に必要となる知識・準備 | 不要 |
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グループワーク | あり |
課題 | あり(授業中に終わらなかったワークの続きを自宅でやってくること) |
その他 | 参考図書 「大学生はボランティアで変わるのか~「体験の言語化」からの挑戦」ナカニシヤ出版 2019年 |
各回の講義予定
回 | テーマ |
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概要 | |
第1回 | テーマ:オリエンテーションと「体験の言語化」 |
講義の目標と内容を知る。「体験の言語化」手法の概要を知る。自分が関心のある社会貢献活動に関連して、もどかしさや理不尽さなどを感じた体験を思い出す。 | |
第2回 | テーマ:「気もち」を想像する |
自分の体験と気もちを語り、グループディスカッションを通じて、体験における関係者の気もちと事情について想像を広げる。 | |
第3回 | テーマ:「社会課題」を発見する |
「マッピング」の手法を用いて、体験における「自分と相手の気もち」を起点とし、その背後にある社会課題を発見する | |
第4回 | テーマ:「社会課題」を議論して深める |
体験の場面、そのときの気もち、体験から見つけた社会課題について、さらに多角的に分析する。グループディスカッションから多様な意見を得て深める。 | |
第5回 | テーマ:取り組みたい社会貢献活動とつなげる |
体験から発見した社会課題をもとに、取り組みたい社会貢献活動の背景にある課題をさらに分析する。 | |
第6回 | テーマ:「体験の言語化」をグループで発表する |
これまで取り組んできた「体験の言語化」を、グループに分かれて全員が発表する。受講生からのフィードバックを受けて、今後の社会貢献活動を構想する。 | |
第7回 | テーマ:社会貢献の実践に向けて |
数名の受講生に全体で発表してもらった上で、この講義における学びや気づきを全体で確認する。さらに、社会貢献の実践につなげる可能性を展望する。 |
講師紹介
- 岩井雪乃
- 早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター准教授
早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター准教授。京都大学大学院人間・環境学研究科単位取得退学。博士(人間・環境学)。大学を卒業後、青年海外協力隊員(現JICAボランティア)としてタンザニアで活動。その後、タンザニアのセレンゲティ国立公園で、「アフリカゾウと住民の共存」をテーマに研究・ボランティア活動を展開。自然保護政策に翻弄されながらも、たくましく柔軟に生きる人びとに魅了されている。2017年から「早稲田大学狩り部」を立ち上げ、日本の農山村の獣害問題に対しても活動している。