修了生レポート

岡野栄里子

活動タイトル
一年間の学びと交流から得られたもの

早期退職のタイミングでLRCに入学したことが新たな人生の第一歩となりました。LRCのカリキュラムはどれも新鮮で学びを楽しむ一方、同級生の皆さんの幅広い経歴と活動に圧倒されました。入学後しばらくは「これは大変なところに入ってしまった」という思いが強かったのですが、交流を通して皆さんから得られるものが非常に多く、萎縮していてはもったいないと考えて行動するようになったのも良い体験でした。今では気軽なおしゃべりから小難しい社会問題や哲学、文学の話もできる貴重な存在で、今後もサークル活動など交流を続けていきたいと思っています。 修了論文のテーマは『公共図書館の今とこれから』です。選択科目の課題に取り組む過程で図書館やインターネットで情報を探すうちに、「ますますデジタル化する時代に図書館という存在はどうなっていくのか」という疑問を持ったことがきっかけとなりました。あちこちの図書館を見て回り調査を経て、公共図書館はこれからも社会にとって必要な存在であり続けて欲しいという思いを込めた論文を書きました。同時並行でLRC修了後の進路を模索していましたが、論文を書くことによって夢のひとつであった「図書館で働く」を実現したいと思うようになりました。正社員であることにこだわらず、やりたい仕事を優先できる年齢になったことも大きな後押しでした。

そして今、都内の図書館で働いています。正職員の補助的立場ですが、企画展示コーナーに合った本を選んで並べたり、図書館見学イベントの案内役をする仕事もあります。本の展示ではLRCで学んだSDGsや社会課題などの知識に助けられています。職場でふと修了論文で調べた図書館の現状や課題を思い出すこともあり、それらの知識にこれから様々な体験が上乗せされていくのも楽しみに働いています。早期退職からすぐに再就職せず、一年間じっくり学んだり考えたりする時間を持ったことが今の生活に繋がっていると感じる日々です。