Life Redesign科目群
科目名 | ジェロントロジーを学ぶ~幸齢人生の基礎知識~ |
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講師名 | 一般社団法人 日本応用老年学会 安藤 孝敏(講師代表)ほか |
学期 | 夏学期 |
曜日 | 土曜日 |
時間 | 14時50分~16時20分 |
日程 | 7月6日、7月13日、7月20日、8月3日、8月24日、8月31日、9月7日 (補講日:9月14日) |
講義概要
ジェロントロジーは、高齢社会を幸齢社会にする知恵と知識の学問です。
人生後半は、何を手放し、何を得るのか。この課題を医学、健康、介護、心理、金融、社会保障、地域づくり、就労、社会参加など、幅広く学際的に学習。各分野の専門家がこれから理解しておかなければならない基本の知識を分かりやすく解説しながら、知識を活かして豊かに生きる道案内をします。
カリキュラムは一般社団法人・日本応用老年学会がバックアップし、テキストは、これらの知識が簡潔に平易にまとめられているジェロントロジー検定試験公式テキスト「すぐわかる!ジェロントロジー」を使用。
1冊にまとめられているので、後々まで人生の参考書になります。
幅広い角度からの学習ですが、全講義を通じて集約される焦点はひとつ。
後悔しない人生に仕上げる各人のウェルビーングです。
受講を通して得られるもの
・加齢のマイナスイメージが科学的エビデンスの元に払拭され、老いこそ人間の発達であると認識できる。
・心身の老化には、高齢期の予防医学による正しい対策があり、そのポイントが理解できる。
・人生後半の暮らしを守る医療・介護等の社会保障制度の活用法を説明できる。
・充実したこれからの人生に欠かせない、社会との関り方や認知症共生社会の作り方がわかる。
・高齢者が陥りやすいバイアスやリスクを知り、資産寿命を延ばす投資・運用・管理を考える。
・健康寿命を延ばすための最新知見、住まいと健康の視点から「生活環境病」の落とし穴を把握できる。
受講の際の注意事項
受講前に必要となる知識・準備 | 必要(わかる範囲で後述のテキストに沿って授業内容の予習をお勧めします) |
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グループワーク | なし |
課題 | なし |
その他 | 受講するにあたり、株式会社社会保険出版社より発行された以下のテキストが必要になります。 「高齢社会の基礎知識 すぐわかる!ジェロントロジー」ジェロントロジー検定試験 新公式テキスト (1,650円) 日本橋キャンパスLRC事務局で一括購入後、受講する皆さまにご購入いただく形式をとる予定です。 |
各回の講義予定
回 | テーマ | |
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概要 | ||
1 | テーマ:これからの高齢者の役割と生涯発達 | 講師:安藤 孝敏 |
「8割の高齢者は自立し、社会を支える知恵と力を持っている」という正しい高齢者像を認識し、さらにその知恵と力をしなやかに活かす生涯発達理論を学ぶ。 | ||
2 | テーマ:医療&予防医学の必須知識 | 講師:新開 省二 |
中年以降の健康管理は、現役時代と着眼点が異なります。多少なりとも老化の影響を受けながらも、心身状態をイキイキと保ち、充実した後半人生を創るポイントを学ぶ。 | ||
3 | テーマ:住まいと健康 | 講師:伊香賀 俊治 |
後半人生の日々を過ごす中心は、職場ではなく自宅。「住まいという生活環境が老後の幸せを左右する」ことを多くの人が認識していません。住まいが招く生活環境病とは。 | ||
4 | テーマ:介護・社会保障の正しい理解と活用 | 講師:中谷 陽明 |
医療・介護・年金の正しい知識は、高齢期の暮らしを守る安心・安全の基盤。要支援・要介護なっても急に困らず、そのような人へアドバイスができる知識を習得。 | ||
5 | テーマ:社会参加と就労、認知症予防 | 講師:藤原 佳典 |
健康寿命を伸ばし、人生を最後まで充実させて生きるには、地域活動や就労が効果的。それが認知症予防にもなることをエビデンスを交えて学び、真向きな人生設計を学習。 | ||
6 | テーマ:認知症(ケア・共生) ※オンライン講義 | 講師:佐藤 眞一 |
親や周囲の認知症に悩むことも増える時期に入ります。認知症の正しい理解とケアの習得、認知症にも優しい共生社会の作り方の学習は、高齢社会を歩く必須科目です。 ========= 認知症は多くの中高年の人々が恐れている病気ですが、周囲のことが何もわからなくなる、家族や周囲の人たちに迷惑をかけるなど、漠然としたイメージが先行しています。認知症の人の不可解な行動には理由があります。その理由を知ることで介護は楽になりますし、認知症のご本人も幸せに暮らすことができます。そのポイントはコミュニケーションにあります。今回の講義では、私たちの研究を紹介しながら、不思議な病気・認知症の人の心の世界について考え、認知症の人を孤立させない、孤独にさせないためのコミュニケーションについて考えます。 | ||
7 | テーマ:金融ジェロントロジー | 講師:平田 潤 |
高齢者の収入と金融資産、ポートフォリオの実態を知り、適切な管理と運用を考えます。 健康寿命・生命寿命と資産寿命のバランスの重要性を知り、各種の高齢者バイアスが もたらす「誤った認知・金融行動」がもたらす、リスクについて学びます。 |
講師紹介
- 安藤 孝敏
- 横浜国立大学大学院環境情報研究院 教授、一般社団法人 日本応用老年学会総務・財務担当理事
1989年早稲田大学大学院単位取得退学、早稲田大学助手、(財)東京都老人総合研究所社会学部門助手、横浜国立大学教育人間科学部准教授・教授を経て、2017年より現職。
専門分野は社会老年学(ジェロントロジー)、高齢者心理学、人と動物の関係学。
主な著書に『改訂・新社会老年学:シニアライフのゆくえ』(編著・ワールドプランニング)、『「人と動物の関係」の学び方』(分担執筆・インターズー)などがある。
- 新開 省二
- 女子栄養大学大学院 地域保健・老年学研究室 教授、一般社団法人 日本応用老年学会 理事長
愛媛大学医学部で国内外の留学を含めて14年間、衛生・公衆衛生学の教育、研究に従事したのち、東京都健康長寿医療センター研究所で22年間、健康長寿の疫学研究と地域保健活動に従事。女子栄養大学では公衆衛生学の講義と大学院教育を担当。日本応用老年学会理事長の他、日本公衆衛生学会、日本体力医学会、日本老年社会科学会の理事、厚生労働省「健康日本21第二次」専門委員など歴任。日本公衆衛生学会奨励賞(2006年)、都知事賞(2007年、発明・発見部門)など受賞。
専門分野は、老年学、公衆衛生学(キーワード:老化、健康寿命、栄養、フレイル)。学術論文450本の他、著書多数。NHKなどのマスコミにもよく出演。
- 伊香賀 俊治
- 慶應義塾大学理工学部 教授、一般社団法人 日本応用老年学会 理事
1981年早稲田大学理工学部建築学科卒業、同大学院修了。
(株)日建設計・環境計画室長、東京大学助教授を経て、2006年慶応義塾大学理工学部教授に就任、工学博士。
主な研究課題は『住環境が脳・循環器・呼吸器・運動器に及ぼす影響と疾病・介護予防便益評価』。日本学術会議連携会員、日本建築学会副会長、日本LCA学会副会長、日本応用老年学会理事を歴任。
『すこやかに住まう、すこやかに生きるゆすはら健康長寿の里づくりプロジェクト』慶應義塾大学出版会、『“生活環境病”による不本意な老後を回避する―幸齢住宅読本―』社会保険出版社。
- 中谷 陽明
- 桜美林大学大学院 国際学術研究科 教授・老年学学位プログラム長、一般社団法人 日本応用老年学会 理事
1986年ハワイ大学ソーシャルワーク大学院修士課程を修了後、1987年東京都老人総合研究所へ入所。その後、日本女子大学人間社会学部助教授・准教授、松山大学人文学部教授を経て、2019年より現職。2021年より桜美林大学大学院老年学学位プログラム長。日本社会福祉学会、日本老年社会科学会などに所属。
編著書に「社会福祉研究法: 現実世界に迫る14レッスン (有斐閣アルマ)」、「老年学を学ぶ: 高齢社会の学際的研究 (桜美林大学叢書 7)」共著、「高齢者福祉とソーシャルワーク (社会福祉基礎シリーズ)(有斐閣)」共著、「介護保険制度の評価―高齢者・家族の視点から(三和書籍)」共著、など多数。
- 藤原 佳典
- 東京都健康長寿医療センター研究所 副所長、一般社団法人 日本応用老年学会 常務理事
北海道大学医学部卒業後、京都大学大学院医学研究科博士課程修了(医学博士)。
京都大学病院老年科などを経て、2000年東京都老人総合研究所研究員。
2011年東京都健康長寿医療センター研究所研究部長、東京都介護予防・フレイル予防推進支援センター長兼務、2023年より現職。多世代共創の視点から高齢者の社会参加・貢献がもたらす多面的な効果について研究。内閣府・厚生労働省の検討会構成員、多数自治体の審議会座長等を務める。日本老年社会科学会理事、日本世代間交流学会副会長他
編著書に『PDCAを回す!地域を動かす!コミュニティサポートブック―地域共生社会実現のために』(社会保険出版社)、『何歳まで働くべきか』(社会保険出版社)、『就労支援で高齢者の社会的孤立を防ぐ』(ミネルヴァ書房)、『地域を変えた「絵本の読み聞かせ」のキセキ』(ライフ出版社)他多数。
- 佐藤 眞一
- 大阪大学名誉教授、大阪府社会福祉事業団特別顧問、博士(医学)
早稲田大学大学院文学研究科心理学専攻博士後期課程満期退学。東京都老人総合研究所研究員、明治学院大学文学部助教授、同心理学部教授、ドイツ・マックスプランク人口学研究所上級客員研究員、大阪大学大学院人間科学研究科臨床死生学・老年行動学研究分野教授を経て、現職。元日本老年行動科学会会長、日本応用老年学会理事、日本老年学会幹事、長寿科学振興財団理事、日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団理事等を務める。
著書に「心理老年学と臨床死生学」(ミネルヴァ書房)、「心理学で支える認知症の理論と臨床実践」(誠信書房)、「認知症の人の心の中はどうなっているのか?」(光文社新書)、「マンガ 認知症」(ちくま新書)など多数。
- 平田 潤
- 桜美林大学 名誉教授
東京大学法学部卒、第一勧業銀行(現みずほ銀行)で国内(大手町支店・国際本部他)、海外(ニューヨーク支店)を担当、次いで第一勧銀総合研究所(現みずほ総研)の国際調査部長・主席研究員を務め 2004年から桜美林大学ビジネスマネジメント学群教授、同大学院教授を経て、2022年名誉教授。 その間、九州大学(経済学府)、青山学院大学等の兼任講師を務める:
著書:「長期不況はなぜ繰り返すのか」(東洋経済新報社、2004年)、「アメリカ経済がわかる本」 (東洋経済新報社、2012)、「21世紀日本型構造改革試論」(弘文堂、2014) 、「プレステップ金融学⁻改訂新版」(弘文堂、2018年)